ラムと私のアジリティ│ゴールは、笑顔のその先に

青いトンネルとハードルのあるアジリティコースで、楽しそうに走るジャックラッセルテリアのラム
目次

アジリティの選手にはなれなかったけれど

ラムをお迎えする前、

私は犬と一緒にドッグスポーツをやってみたいと思っていました。

となると、やっぱり王道はボーダーコリー?

でも、我が家はマンションなので小型犬しか飼えません。

そこで私の脳みそに浮かび上がったのが、

底なしの体力と言われている小型犬「ジャックラッセルテリア」。

ところが、見学に行ったアジリティスクールで言われたのは、

「ジャックは気まぐれだからなぁ〜」

あはは。

そこもまたジャックの魅力ではあるのだけどね。

そんな一筋縄ではいかないやんちゃっこを、ベストパートナーに育てあげる。

考えただけでもワクワクしてしまうのが私の性分なのであります。

そして、お迎えしたのがラム。

いやぁ〜、想像以上に半端なかった!!

よーし!!

と、気合いが入っていた矢先に発覚したのが、

「パテラ(膝蓋骨脱臼)」でした。

本格的なアジリティ競技に挑戦するには、ラムの膝への負担が大きすぎます。

こうして、私が思い描いていたアジリティ選手への道は、早々に閉ざされることになりました。

でもね。

アジリティの選手にはなれなかったけれど、遊びの達人にはなりました♡

今回は、そんなラムと私のミニアジリティのお話です。

オビディエンスのあとには、お楽しみが待っていた

今お世話になっているトレーナーさんに勧められて始めたのが、オビディエンストレーニングでした。

オビディエンスとは、犬と飼い主がさまざまな指示や動作を通して、正確なコミュニケーションを目指すトレーニングです。

今ではラムもいろいろなことができるようになり、張り切って取り組んでいます。

でも、始めたばかりの頃はどうだったかというと……

たぶん、そんなに楽しくはなかったんじゃないかなぁ〜?

そんなラムのために、トレーナーさんはオビディエンスのあと、いつもアジリティを用意してくれていました。

ハードルの高さを調整して、簡単な障害物をクリアするミニアジリティ。

するとラムは、もう大張り切り!!

さっきまでのトレーニングとは打って変わって、目をキラキラさせながら楽しそうに取り組むんです。

そんな姿がうれしくて、私も家の中にあるものを使って、お家アジリティをするようになりました。

空き箱に100均の突っ張り棒をおいてハードルを作ってみたり。

オリジナルトンネルを作ってみたり。

ペットボトルを並べてスラローム遊びをしたり。

そんな事をして一緒に遊んでいました。

今では、既製品のミニアジリティセットも我が家にはあります(笑)

ラムより飼い主の方が問題だった

そして現在。

私が受講しているドッグトレーニングアドバイザー養成講座には、アジリティの実習も組み込まれています。

そこで、ハンドリングの方法を教わりながら、ラムと一緒に挑戦してみることになりました。

ハンドリングとは、飼い主が声や手の動き、体の向きなどを使って、犬を次の障害物へ誘導すること。

これがね……

難しいのなんのって!!

ラムを誘導しているはずなのに、

なぜか私がハードルを跳んでいる。

スイッチという方向転換の動きでは、なぜか私が一回転。

体の向きを変えた途端、自分がどちらへ進めばいいのか分からなくなる。

もはや、誰がアジリティをやっているのか分からない状態です。

🤣🤣🤣

一方のラムはというと……

ちゃんと私を見ているんです。

手の動きや声がけを一生懸命聞いて、次の障害物へ。

オビディエンスで積み重ねてきたことが、こんなところでも生きているのでしょうか。

私が間違えれば、また最初から。

何度やり直しても、ラムは付き合ってくれます。

しまいには、

「こうやって〜、次はこう動いて〜」

という、超スローモーションのハンドリングにまで対応。

いやいや、ラム先生。

本来アジリティって、もっとスピード感のあるスポーツなんですけど!!

トレーナーさんも、ラムより私を指導する方が大変そう。

ラムはできるから褒められっぱなし。

私は直されっぱなし。

そして、みんなで笑いっぱなし。

そんな時間が、ラムにとっても楽しいのかもしれません。

実際、ラムはいつも本当に楽しそうです。

犬と楽しむはずだったのに

実は、今お世話になっているトレーナーさんは、以前JKCのアジリティ競技会にも出場されていたそうです。

そんな先生から、ドッグスポーツの世界について、興味深いお話を聞いたことがあります。

最初は、犬と一緒に楽しみたくて始めたはずなのに。

競技を続けるうちに、人間の方がどんどん欲を出してしまう。

もっと速く。

もっと正確に。

もっと上の順位へ。

いつしか犬に厳しくなり、関係性を良くするために始めたスポーツで、かえって関係性が悪くなってしまうこともある。

犬が、人間の欲を満たすための道具になってしまうことさえあるのだと。

このお話、私には他人事ではありませんでした。

なぜなら、私自身にも経験があるからです。

オビディエンスの試験が近づくと、ついラムに厳しくなってしまったことがありました。

いつもならできることが、できない。

なんで?

どうして?

焦る私。

そんな私の前で、ラムはしっぽを丸めて固まってしまう。

動かないラムに、私はさらにイライラする。

完全な悪循環でした。

犬と一緒に何かを成し遂げたくて始めたはずなのに。

いつの間にか、私が求める結果のためにラムを動かそうとしていたんです。

あのときのラムは、楽しかっただろうか。

そう考えると、今でも胸が痛みます。

競技じゃなくたって、ドッグスポーツ

もちろん、スピードを競い、犬と一緒に高い目標を目指す競技の世界にも魅力があります。

私だって、もともとはそこに憧れていた一人です。

でも最近、思うんです。

ドッグスポーツって、必ずしも順位やタイムを競わなくてもいいんじゃない?

犬と一緒に頭と体を使って、夢中になって遊ぶ。

それだって、十分ドッグスポーツなんじゃないかって。

ラムは今、ミニアジリティだけでなく、スケートボードやカニクロス、フリスビーなど、いろいろなことを楽しんでいます。

もちろん、それぞれラムの体に合わせた楽しみ方です。

一つの競技を極めるのではなく、いろんな遊びを少しずつ。

名付けて、

ラムオリジナル・カスタムマルチドッグスポーツ!!

なんだか、やたら長い名前になってしまいましたが。

ラムと私には、今のところこのスタイルが合っているようです。

そして、ミニアジリティをしていると、いつも思います。

ラムは何がそんなに楽しいんだろう?

ハードルを跳ぶこと?

障害物をクリアすること?

私の指示を読み取って、次々と課題をこなすこと?

それとも……

トレーナーさんも私も笑っていて、自分はたくさん褒められる。

そんな時間そのものが楽しいのかな。

きっと、楽しさの理由は一つではないのでしょう。

ただ、ひとつ確かなのは、

ラムが楽しそうにしていると、私も楽しくなる。

そして、私が笑っていると、ラムもますます張り切る。

そんな時間を重ねるうちに、いつの間にか二人でできることが増えていました。

犬と遊ぶということ

アジリティの選手になりたくて、ジャックラッセルを迎えた私。

結局、本格的なアジリティをすることはありませんでした。

でも、今ではそれでよかったと思っています。

だって、ミニアジリティだけでも、こんなに楽しいんですもの。

それに……

実は最近、気づいてしまったことがあります。

ラムは膝が悪くなければ、結構アジリティのポテンシャルがあったんじゃないかと思うんです。

問題はむしろ……

飼い主の体力が、本格的なアジリティについていけなかった可能性が非常に高い!! 🤣🤣🤣

ラムの膝を心配していたら、まさかの自分の体力問題。

人生、何が幸いするか分かりません。

今日もトレーナーさんに教わりながら、ハンドリングに悪戦苦闘する私。

その横で、張り切って付き合ってくれるラム。

上手にできたラムは褒められ、失敗した私は笑われる。

でも、そんな時間が私は大好きです。

犬と遊んでいるつもりが、実は犬に遊んでもらっている。

ラム先生。

今日もママの練習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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