第1章|手術と言われたあの夜、私は未来を失った気がした

夕焼けの道を犬と一緒に歩く女性の後ろ姿。未来への不安と向き合っていた日々を表した情景写真。
目次

最初の異変

ラムが初めて膝を外したのは、生後5ヶ月の頃でした。

まだ、お散歩デビューをしたばかりの頃だったと思います。

その日もラムは、いつものように部屋の中を元気いっぱい走り回っていました。

ところが突然、

「キャン!!」

小さな悲鳴を上げて、片足をひょいと持ち上げたのです。

私は驚きました。

でも、それはほんの一瞬のことでした。

すぐに足を床につけ、何事もなかったように歩き始めたのです。

念のため、かかりつけの動物病院へ電話をしました。

状況を説明すると、

「すぐに元に戻ったんですよね。それなら大丈夫だと思いますよ。念のため、明日連れてきてください」

そう言われました。

翌日、いつものベテランの獣医師さんに診ていただきました。

診断は、膝蓋骨脱臼(パテラ)グレード1。

先生は、小型犬にはパテラの子がとても多いこと、グレード1なら普段通りの生活をしていて問題ないことを説明してくれました。

手術をしたとしても、術後にグレード1程度の状態であれば成功と判断されることもある、というお話でした。

ただし、ひとつ気になることも言われました。

「まだ成長期なので、特に何もしなくても悪化することがあります。様子を見ていきましょう」

私は、それから毎日のようにラムの足を気にするようになりました。

歩き方はおかしくない?

膝は外れていない?

ケンケンしたり、びっこを引いたりしていない?

幸い、その後のラムに症状はありませんでした。

当時、ラムが通っていた子犬の幼稚園には、1歳になるまで毎月受けられる健康診断がセットになっていました。

毎月の診察のたびに膝を確認してもらいましたが、グレードは変わりません。

私は少しずつ安心するようになっていました。

このまま、何事もなく成長してくれるかもしれない。

そう思い始めていたのです。

生後10ヶ月、再び

それは、いつもの公園で起きました。

お友達の犬と遊んでいたときのことです。

突然、

「キャン!」

ラムが足を上げました。

生後5ヶ月のときと同じ。

でも、今度は違いました。

すぐには元に戻らなかったのです。

ラムは自分で足を伸ばし、膝を元の位置に戻そうとしているように見えました。

実際にはどれくらいの時間だったのでしょう。

私には、とても長く感じられました。

ようやく足をついたラムは、その後は普通に歩いて家まで帰りました。

でも、私は怖くなりました。

もしかして悪化したの?

翌日、病院へ行きました。

「グレード2になっていますね」

先生の言葉に、胸がざわつきました。

ただ、この段階では、まだ経過観察で大丈夫とのことでした。

普段の生活は続けてよい。

でも、本格的なアジリティや、フリスビーでのジャンプなどは控えた方がいい。

そして、まだ若いので今後進行する可能性もある。

再び、様子を見ることになりました。

ところが、その翌日。

散歩中に、また膝が外れたのです。

当時のラムは、リードの引っ張り癖がとても強い子でした。

私はその都度、リードを引いていました。

そのときも、リードを引いた拍子でした。

また足を上げたラム。

リードを引くだけで、膝が外れるようになったの?

これからどうやって散歩すればいいの?

やっぱり、手術しなきゃいけないの?

私はラムを抱き上げ、そのまま公園のベンチに座りました。

そして、泣いてしまいました。

まだ生後10ヶ月。

こんなに元気いっぱいなのに。

どうして。


続きはnoteで

このあと再び訪れた動物病院で、私は初めて「手術」という言葉を聞くことになります。

手術をするということ。

そして、手術をしたあとのラムの暮らし。

その説明を聞いた私は、どうしたらよいのか分からなくなってしまいました。

あの夜、眠れずに泣いていた私のもとへ、ラムがやってきました。

まだ何も失っていないのに、私はなぜ、未来を失ったように感じていたのでしょう。

この続きは、note『まだ何も失ってないのに|“手術”と言われたあの日から』に綴っています。

プロローグ・第1章は無料で読めます。



▶次の記事
第2章|”小さすぎるね”の奥にあったもの


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🌿パピーの頃のラムの様子も、
よろしければのぞいてみてください😊

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