答えを探して
手術を勧められてから、私は毎日のようにパテラについて調べていました。
医学的な説明。
手術の方法。
術後の経過。
リハビリ。
調べれば調べるほど、分からなくなりました。
ラムは、生後10ヶ月のときに膝が外れて以来、症状が出ていませんでした。
普通に歩き、走り、遊んでいました。
本当に、この子に手術が必要なのだろうか。
近所にも、パテラの犬はたくさんいました。
中には、実際に手術を受けた子もいました。
飼い主さんたちに話を聞くと、手術を受けた子たちは、ただ歩いているだけでも一日に何度も膝が外れ、日常生活に支障が出ていたそうです。
一方、ラムは生後10ヶ月のあの日以来、膝が外れることはありませんでした。
同じパテラでも、状態はこんなに違う。
だからこそ、私はラムにとって何が必要なのか、もっと知りたいと思いました。
そんなとき、インターネットで、はとりの動物病院が公開しているパテラについての記事に出会いました。
そこには、手術をする場合のメリットだけではなく、デメリットについても書かれていました。
私が主治医から聞いていなかった内容もありました。
手術をすることで得られるもの。
反対に、手術によって生じる可能性のある負担やリスク。
手術をすることにも、しないことにも、それぞれ考えるべきことがある。
私は、その記事を何度も読みました。
それまでの私は、手術を勧められたら、いずれ手術をするしかないのだと思い込んでいたのかもしれません。
でも、別の考え方もある。
そう気づいたとき、少しだけ視界が開けた気がしました。
もっと、ほかの先生の意見も聞いてみたい。
そう思い、私たちはセカンドオピニオンを受けました。
そこで先生から言われたのは、
「手術はしなくて大丈夫ですよ」
という言葉でした。
手術を勧められた病院と、手術は必要ないと言ってくれたセカンドオピニオンの病院。
真逆の言葉の間で、私は揺れていました。
本当に手術をしなくて大丈夫なのだろうか。
もう一度、別の先生の意見も聞いてみたい。
そうして私たちは、サードオピニオンを受けることにしました。
向かったのは、みなとよこはま動物病院でした。
坂道の上の病院
運転席には主人。
私は助手席。
ラムは後部座席のクレートの中で、静かに丸くなっていました。
高速を使って一時間半。
通うには、少し遠い距離でした。
その日は、病院へ向かう前に、近くの広い公園へ寄りました。
診察の前に、ラムを思いきり発散させてあげたかったからです。
芝生の上を元気いっぱい走り回る姿を見ながら、
本当に手術が必要な子には見えない——
そんな思いが、何度も胸をよぎりました。
それでも、確かめに来たのです。
整形に強いと評判で、パテラの症例も多いと聞いた
“みなとよこはま動物病院”
国道から細い路地へ入り、駐車場に車を停め、そこから急な坂道を上っていく。
その坂道が、まるで“覚悟”を試しているように感じました。
病院は、坂の上にありました。
扉を開けると、明るく、開放感のある空間。
空気まで澄んでいるように感じました。
診察室の扉は開け放たれていて、獣医師さんと患者さんの会話や、時折聞こえる笑い声が待合室まで届いていました。
重たい空気は、どこにもありませんでした。
受付のスタッフさんも、獣医師さんたちも、みんな明るく気さくで、どこか温かい。
待合室では、岡山や千葉など遠方から来た方もいらして、自然に話しかけてくれました。
深刻そうな表情の人は、いませんでした。
でも——
私だけは、手のひらに汗をにじませていました。
名前を呼ばれ、診察室へ。
ベテランらしい男性の先生が、これまでの経緯を丁寧に聞いてくださいました。
遮ることなく、ゆっくりと。
「この子、可愛いね。」
そう言いながらラムの体に触れ、膝を確認し、パテラについて分かりやすく説明してくれました。
そして、開口一番。
続きはnoteで
手術を勧められた病院。
手術は必要ないと言われたセカンドオピニオン。
異なる診断の間で揺れながら、ようやくたどり着いた三軒目の動物病院。
そこで先生が最初に口にした言葉は、私の張りつめていた気持ちを大きく変えるものでした。
そして、ラムとの暮らしにも、新しい一歩が始まります。
坂道の上の病院で、私たちはどんな答えに出会ったのか。
続きはnote『まだ何も失ってないのに|“手術”と言われたあの日から』に綴っています。
◁ 前の記事
第2章|”小さすぎるね”の奥にあったもの
▶次に記事
第4章|正解をやっているのに、うまくいかない
🌿まだ何も失ってないのにシリーズはこちらにまとめています。
🌿あの頃のラムの様子も、
よろしければのぞいてみてください😊


