私はずっと、
「もっと強くならなきゃ」
と、思って生きてきました。
泣かないように。
弱音を吐かないように。
ちゃんと守れる人でいるように。
ラムの膝のことを言われた日も、
動揺しているのは私のほうなのに、
なぜか私が“支える側”に立とうとしていました。
でも。
ある日のこと。
ラムが走っていてコケました。
私は心臓が止まりかけました。
「大丈夫!?痛い!?歩ける!?今すぐ抱く!?」
と騒ぐ私。
その横でラムは――
スタッ。
ブルブルッ。
そして何事もなかった顔で、
おやつの棚を見上げていました。
……強。
私のほうがよっぽど転んでる。
しかも毎日、心の中で。
ラムは膝に不安があっても、
今日の散歩を楽しみ、
今日の風を吸い、
今日の私を笑わせます。
強いって、
泣かないことじゃないのかもしれない。
強いって、
不安があっても
ちゃんと今日を生きることなのかもしれない。
私はまだ、
未来にびびります。
でもラムは、
今を楽しみます。
だからきっと、
私はこの子の飼い主でいられる。
守っているつもりで、
教えられてばかり。
強くなりたい私と、
すでに強い犬。
今日も私は、
強いほうの背中を見ています。
体高30センチの先生は、今日も
「強いってなんだ?」
って顔で、キョトンとこちらを見ています。
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よろしければのぞいてみてください😊


